AWSの認定試験を12個全て取得したので感想を書きます。あくまで個人の感想です。2021年6月までの話ですので、その後の講義や本の情報はアップデートされていません。
受けた動機
業務では新規事業開発の部署にいて、Webアプリケーションの企画やプロトタイピングをしたり、Pythonでデータ分析アルゴリズム作ってみたり、SORACOM回線とRaspberry Piでデータ送信したり、ということをしていました。
AWSに関しては、別の部署に依頼する形で少し知っていた程度ですが、自分でもやってみようと思い勉強し始めました(2019年11月頃)。
最初はソリューションアーキテクトだけ取ればいいかと思っていましたが、コロナ禍で引き籠っていたこと、SAPの一度目の受験で落ちて悔しかったこと、やっている内に面白くなったこともあり全部取れるまで続けられました。
スタート地点
キャリアの途中でIT系に移ったのですが、3年目で応用情報取れたくらいのところで、AWSの勉強を始めました。ただ、特にネットワーク関連はほとんど分かっておらず、ほとんど1から勉強したに近いです。データベース、仮想化、コンテナもチュートリアル程度しか知識ありませんでした。
英語はまぁまぁ得意です。英語のドキュメントが多かったのでかなり有利だったと思います。
受験日とスコア
- SAPの1回目(*)は不合格で、他の認定を取ってから再受験しました。
- クラウドプラクティショナーを一番最後にしたのは、受験料が高い試験に落ちたときに50%引きバウチャーを安くゲットできるように、後に取って置いたためです。
- 大阪在住なので、コロナが減少傾向のときの合間を縫って受けました(勉強は並行)
- 2021年5,6月にMLS、DOP、ANS、SAPを立て続けに取っていますが実際は1月頃から勉強していました
感想など
- 各試験の難易度としては、プロフェッショナルが難しい、専門知識の中ではネットワークと機械学習が難しい、という感じです(他の方々と同じ意見)。
- この試験の勉強が実務に役立ちそうかというと、どの試験もベストプラクティスやトラブルシューティングを想定した学習になっているので、かなり役立つと思っています。
- 一方で座学中心なので、手を動かす部分がどうしても足りないので今後の課題です
- ネットワークの試験はあまりハンズオンができない分、ネット上の資料が充実していたような気がします。機械学習も、資料が膨大にあったのでそこまで困りませんでした。
- 勉強しているうちに、「ネットワークというのは結局のところビットのパケットが流れているんだなぁ」「データ解析とかも結局はビットをアレコレしているんだなぁ」、ということがぼんやりと理解できて、面白く感じるようになりました。
- 「ちょっとわかってきたな」と思えるようになると、ネット上の資料の間違いに気づけるようになりました。多いのはAWS公式ドキュメントの日本語訳の間違いですが、個人や企業のサイトでもたまに間違っているので注意が必要です。(まぁこのブログも間違いがあるかもしれませんが)
- 勉強しているときは、半分くらいは英語の資料を読んでいたような気がします。残念ながら、AWS公式ドキュメントの日本語訳の質は低いものが多いです。怪しいなと思ったら英語に切り替えて読むのが重要かと思います。
勉強方法
- 「問題を解く→正答と誤答の理由を理解する」の繰り返し
- チュートリアルなどを実際にやって動かしてみる
- 自分用のノートファイルを作る。解らなかったこと、解ったこと、などを書いていく。後で検索できるように、とか見直しができるように、というようにする。あとあとで、業務などでも見返せるようにするのが理想。
- 「発表から半年以内のものは試験には出ない」と公式セミナー(SAP Readiness)の中で述べられています。教材が古すぎると追加された機能がスルーされていたりするので、注意が必要です。概ね、2回前のRe:Inventの内容を確認しておけば良いのではないでしょうか。
Udemy
14つ受講しました。他のオンライン講座は特に見ていませんが、いろいろとあるようです。Udemyほとんどの講座をクーポンやセールで1200円(底値)で買えました。公式のクーポンよりも、講師が出すクーポンの方が安くなるときがあります。
Stephane Maarek 先生の講座には本当にお世話になりました。この先生はフランス出身らしいですが、英語がとても聞きやすかったですし、プレゼンもアニメーションが凝っていたりして上手。教えることに熱意を感じます。
2020年前半頃は日本語の教材が少なかったですが、本も続々と新しく出てきているので選択肢が広がってよいですね。
- Udemy 良かったもの
- Stephane Maarek のSAP、DOP、SOP、DVA、DBS、Practice Exam(DBS、DVA)
- Jon BonsoのSOP Practice Exam
- Udemy いまいちだったもの
- Stephane Maarek のMLS、DAS(もう一人の先生が全然合いませんでした。内容が古い)
- 同SAP、 DOP Practice Exam(文が長すぎて辛い。内容が古い気がする)
- Shingo Shibata SAA、SAP 模擬試験(日本語なのは良いが、内容は良くない。校正できてなさすぎて辛い。自動翻訳なのではという苦情あり)
Qwiklabs
(サービスがなくなったようです@2021年)1か月だけ登録、55ドル課金。アソシエイト全部取ったあとにやりました。合わせて500ドル分くらいはできたので、お得だと思います。無料のものもあります。
Build a Serverless Text-to-Speech Application with Amazon PollyBuilding Serverless Applications with an Event-Driven ArchitectureAutomated Video Editing with YOU as the Star!Deploy an End-to-End IoT ApplicationTroubleshooting Serverless Applications
AWS WEB問題集で学習しよう
サンプル問題だけ問いて、その後はやりませんでした (サンプル問題が難しすぎて、不安を煽って有料会員登録させようとしているな、と思ってしまったので)。 評判はいいみたいですね。
AWS本
「AWS認定ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル ~試験特性から導き出した演習問題と詳細解説」
SAP用。この本はかなり良かったです。問題文が若干長すぎて辛いですが。
「AWS認定アソシエイト3資格対策~ソリューションアーキテクト、デベロッパー、SysOpsアドミニストレーター」
アソシエイト3種用。上記と同じ方々の本です。とても良いです。
「一夜漬け AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト直前対策テキスト」
SAA用。なかなか良かったです。初版だったので誤植が多かったです。はっきり言って一夜漬けは不可能だと思いますが(出来る人にこの本は不要)
Exam Readiness
AWS公式の無料動画+問題の教材です。練習問題もそれなりにあって勉強になります。
動画のUIが古く、再生スピードが変えられない、巻き戻しができないときがあるのが難点でしょうか。内容も少し古めです。英語しかないものもあります。
BlackBelt
資料だけ見るよりも、動画で学習するのが良かったです。2倍速再生していました。特に理解が進んだと思ったのは、DirectConnect、SSM、KMS、MLシリーズらへんで、とても良かったです。専門やプロフェッショナルでは、Q&Aも読むと理解が深まるかと思います。
Re:Invent
最新の発表のものは認定試験には出ないので、しっかり見る必要はないかもしれません。1,2年前のものを見ると良いかと。壇上でのデモが問題の元ネタになっているものもありました(DynamoDBで投票とか)。
AWS Summit
たまにすごく良いのがありますが、探すのが大変かもしれません。誰かが推薦していたら読む、程度でいいかも。
かかった費用
この期間にかかったお金をざっくり計算します。
受験料と模擬試験の費用の合計:19万9800円。
(SAPの不合格がなくてストレート合格だったら、あと10,250円分安くなっていたはず・・・)
udemyが14つで2万円くらい。
教科書1万円くらい。
qwiklabで6000円くらい。
AWSそのものの使用料は1000円もいかないくらいでした。ほとんどFreeTierでやったので。
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