2018年5月30日水曜日

マネーロンダリング入門 橘玲(幻冬舎新書)


読んだとき気になった部分の引用。
  • プライベートバンクは100万ドル以上の金融資産を預けることのできる顧客としか取引しない
  • マネーロンダリングはあくまでも犯罪収益が対象であり、単なる脱税(幇助)では犯罪の構成要件にならない
  • ライブドアの粉飾決算:企業買収を行なう際、ライブドアは自社が実質的に運営するファンドに現金で相手先企業の株式を取得させていた。その株式を、相場よりも遥かに高い評価でライブドアの新株と交換すれば、"合法的に"大量の新株を発行できる。その後に株式の大量分割を行ない、株式市場に人為的な品薄状態をつくりだして株価を上げ、高値で自社株を売り逃げるのである。
  • 人心掌握術の天才であるジェッリは、P2入会にあたって、忠誠の証として他の有力者の秘密を明かすように求めた。
  • BCCIの経営は、外見上はきわめて民主的で、アベディですら個室は持たず、重役会議は丸テーブルで行なわれ、上層部は「幹部」と呼ばれるだけで肩書すらなかった。アベディはこれを「ジョイント・パーソナリティ」と名づけた。
  • 2006年武田薬品1223億円申告漏れ。ソニー744億円申告漏れ。両者とも異議申し立て。
  • いつの時代でも、理想や正義を声高に語る人の後をついていくとろくなことはない。この本に書いたのは、たとえば、そんな単純な真理である。
なかなか勉強になりました。本当だろうか、と思えるくらいフィクションっぽい内容です。高度なマネーロンダリングと呼ばれているものが実は単純なスキームというのが書かれていて苦笑しました。

0 件のコメント:

コメントを投稿